2025.6.28日。某総合病院。

6.14に大学病院で受けたステレオガイド下マンモトーム生検の結果を聞きに来た。実は私7年前に生検を受けたことがあって、今回は2回目。初めての時はがんかもしれないーとか思って検査を受けてから結果がでるまでの2週間、おいおい泣いて過ごしたのだけど、結果は良性。だから今回もま、大丈夫やろなんて余裕かまして待合室で待っていた。だけど私よりあきらかに後から受付した人が先に呼ばれて診察室に入っていく。この時点で少しだけ私のパトランプが反応する。でも前回大丈夫だったし!とか意味分からん自信に満ちている阿呆な私。

診察室にて告知

やっと呼ばれたよーとか思って椅子に座った途端、吉田栄作似のさらーとしたお顔のさらーとした主治医がさらーと話し始める。「大学の先生がね、詳しく染色までしてくれてね、そしたら非浸潤性だったのが浸潤してるってことになってね」「ん?」私一応医療関係者だから、非浸潤とかの言葉出てきた時点でがんって分かっちゃうのよね。「え?ちょっとちょっと待って待って、それってそれって」と私の心がちょっと待って無限ループに陥っている間にもドクター栄作の話は進む。「ということで乳がんでした。で、治療なんだけど早期で完治が見込める状態です。大学の先生がね、サブタイプまで調べてくれてね。ホルモン受容体陽性、ハーツ―陽性、核グレード3でKi-67は50%で悪性度と増殖能が高いがんだね。でもホルモン療法と化学療法と抗ハーツ―療法と全部できるよ。良かったね。で、まず手術なんだけど7月終わりとか8月でどう?早くやった方がいいね。あ、その前にMRIとCT撮らなきゃ。」と言っておもむろに検査室に電話をかけて交渉を始める。

置いてきぼりの私の心

「ちょっと待って、え?私がんなの?」ドクター栄作の怒涛の説明攻撃と治療計画になすすべもない私。心の中は「ちょっと待って」しか出てこない。でもドクター栄作は止まらない。「じゃ、受付で乳腺の治療を受けられる方へっていうパンフレット買ってきてくれる?そこにいろいろ記入していくからさあ。このパンフレットね、僕とスタッフで一生懸命作ったんだよ。ふふ。500円かかるけどいい?」とプチ自慢げに言われ売店に買いに行く呆けた私。だから受付だよ!動揺してたんだな、私。当たり前か。パンフレットを購入して戻っても続く栄作節。「じゃ今日は造影CTと採血を受けて帰ってね。後日骨シンチとMRI。無理言って早めに入れてもらったからさあ。で、手術は5日で枠とっといたから。」これで一件落着といった感じのドクター栄作。もうあんたにゃ敵わないよ。

夫氏

ドクター栄作推しのパンフレットを買いに行くついでに夫氏に「がんだって」と連絡する。すぐに「だれが?」という間抜けな返答がきて「わたし」とだけ返信しておく。CTを済ませて帰ろうとすると夫氏が病院に迎えに来ていた。呆然自失といった体で2人でリンガーハットにお昼を食べに行く。夫氏も受け入れられないのか、一人に告知するとかなんて病院だ!セカンドオピニオンを受けるべきだとか怒っている。私は私でとにかく「ちょっと待って」状態だったので次のことは考えられず、「そんなに言わないでよ」と顔をあげたら夫氏が泣きながらちゃんぽんを食べていて、私もそこで初めてほろりとしてしまった。

投稿者

いずみん

ちょっと待って100万回の日件のコメント

  1. ブログ読んで、その時の状況がよく分かりました。待ってとしか考えられない状態、受け入れるしかないけど頭と心がついていかない複雑な心境。それでも相手の事よりも、さらっと話続ける栄作医師。
    栄作氏で良かったかも。淡々と伝えてくれてやるべきことを進めてくれて。と、思うしかないし、信じたい。
    夫氏の泣きながらちゃんぽん食べている姿が目に浮かび、良い人に巡り会えてよかったね。と心から思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)